事実は小説よりも奇なり その1

事実は小説よりも奇なり その1

 

架空の世界の架空の話。

 

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4年前のGPのフォーマットはチームリミテッドだった。

 

1日目のチームシールドは構築時間を効率的に過ごすことが重要である。

そのための事前打ち合わせをしていた。

 

g「構築で3人でもめた場合にはダイスを振って決めよう。」

L「OK。」

a「ちょっとまって、ダイスで決めるってそれでいいのか?話し合って、3人が納得する形にするとか、予め最終決定権を持つ人を決めておくとか、そういうところこそしっかり話し合ったほうがいんじゃない?」

 g「まあそんなにもめることもないでしょ。基本的には3人で多数決をとればいいわけだし。構築時間も少ないから意思決定は早くしたほうがいい。」

a「わかった。でも、まずは話し合うこと前提ね。その上で、どうしようもなかったらダイスを振ろう。」

 

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そして迎えた当日。プールが配られ、パックチェックが終わり、デッキ構築が進む。

 

デッキは青赤、青黒、白緑+その他で組む方針に。

 

g「青赤のデッキができた。後一枚抜くカードを悩んでいるからみてほしい。」

a「これドラフトで使った時重くて弱かったよ。」

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g「え、これはないでしょ。良いレアだと思うよ。」

a「ドラフトやった?俺は結構やったし、勝率も良かった。やったらわかると思うよ。」

g「ドラフトは全然やってない。でも今日はチームシールドだよ。」

a「チームシールドのデッキはドラフトに近くなるって記事でも読んだ。Lはどう思うの?」

L「俺は全然練習していないので何もわからない。」

g「やっぱり他のカードを抜こう。」

a「いや、このカードは弱い。」

 

3人で1対1対1の構図が続き、話は3分間平行線だった。

 

g「ダイスだな。これ以上は時間がもったいない。」

a「マジで振るのか。」

g「aから先に振ってくれ。」

 

ダイスを2個振り、合わせて10の目が出る。

 

g「・・・マジか。」

a「はい、振って。」

 

gは半ば諦めの中、ダイスを2個振り、合わせて11の目が出る。

 

g「ッしゃー!レア入ったー!」

構築エリアに警告にギリギリならない程度の雄叫びが響き渡った。