マジック・ザ・ギャザリングが神ゲーな理由(全俺調べ) その2「土地システム+ロンドンマリガン」
マジック・ザ・ギャザリングが神ゲーな理由(全俺調べ) その2「土地システム+ロンドンマリガン」
連載企画第2弾!
2.土地システム+ロンドンマリガン
土地システム自体の魅力については前述したが、土地システムと昨年より採用になったマリガンルールとの相乗効果によって起きたゲームの変化、また、その魅力について説明する。
はじめに、MTGのマリガンルールは土地システムによるゲーム開始時の土地事故に対する救済措置として誕生したものだった。
そしてパリマリガンが制定されてから約20年間もの長い間それは変更されることは無かったが、2017年にバンクーバーマリガンが採用され、昨年、ロンドンマリガンが採用された。
※ロンドンマリガンの内容については詳しくは上記リンクを参照してもらいたいが、概要を簡単に説明すると、以前まではマリガンの回数に応じて7枚→6枚→5枚・・・と初手に山札から引くカードの枚数を少なくするというものだったのが、マリガンの回数に応じて引くカードの枚数を変えるのではなく、何度マリガンをしても一旦7枚のカードを引き、その後マリガンの回数に応じで初手からカードを山札の一番下に戻すという方法に変化した。
このマリガンシステムは他のTCG・DCGでもその後導入される事となった。
※ポケモンカードでは現在もオールランドマリガンのようなものが採用されている。
※ポケモンカード以降では、土地システムを廃したTCGが国産TCGでは主流になったため、合わせてマリガンも採用されないTCGが主流となった。
※DCGでは引いた初手から不要なカードを山札に戻すマリガンが2014年Hearthstoneに採用されたことにより、その後のShadowverseやlorなどにも採用されている。
このロンドンマリガンで起こった変化としては、ゲームプランの再現性が飛躍的に向上した。
土地事故が軽減されたのはもちろんだが、特定のキーカードに頼る様なデッキにおいてはそのカードを初手(ゲーム開始時の手札)に探すためのマリガンというものまで存在した。また、そこまで極端な例で無かったとしても、サイドボード後のゲームにおいてはサイドプランの実行というのがとても重要であり、たとえ土地事故が無いような手札でもサイド後のゲームプランに沿わないような初手においてはマリガンをするというのが、多くのプレイヤーの認識になっていると思う。
そして、このロンドンマリガンの効力を高めているのが、何を隠そう土地システムなのである。
土地という、「ゲームにおいて何か行動をするための下準備のためだけのカード」が存在する事によって、MTGは他のTCG(DCG)と比較して初手の枚数も7枚、山札の枚数も60枚が下限とカード自体の総数が多いのが特徴になっている。
この初手が7枚というのは、現在マリガンルールを採用している他DCGでは例がない。他DCGではHearthstoneが後手4枚、Shadowverseが先手後手ともに3枚となっており、MTGの初手の枚数の多さが伺える。
また更に言うと、現在の多くのDCGではマリガンの回数は1回と限定されているものが主流であり、MTGの様に任意に複数回マリガンができるものではない。(手札から戻すカードは選択可能だが)(複数回できるものがあったら教えてほしい)
この様に、もともとは土地システムの救済措置としての歴史がありながらも、ロンドンマリガンへの変更を経て、ゲームプランの再現性の向上へと変化し、そのシステム自体に大きな戦略性をシステムとして内包するのに至ったのである。
うんうん。